横浜地方裁判所 昭和56年(わ)75号 判決
主文
被告人を懲役一〇月及び罰金一、六〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。
訴訟費用は全部被告人の負担とする。
(事実)
被告人は、神奈川県横浜市旭区鶴ケ峰本町一、一三四番地の六大橋ビルにおいて、「大橋歯科医院」の名称で歯科医業を営むものであるが、所得税を免れようと企て、自由診療収入等の一部を除外して、仮名、無記名預金を設定するなどの方法により所得を秘匿したうえ
第一 昭和五二年分の実際の総所得金額が五八、八二二、九九八円であったのにもかかわらず、昭和五三年三月一五日神奈川県横浜市保土ケ谷区帷子町二番六四号所在の所轄保土ケ谷税務署において、同税務署長に対し、昭和五二年分の総所得金額が二四、九七四、七八六円で、これに対する所得税額が七、〇九四、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により昭和五二年分の正規の所得税額二七、八四九、一〇〇円と右申告税額との差額二〇、七五四、六〇〇円を免れ
第二 昭和五三年分の実際の総所得金額が七八、三四七、四九七円、分離課税による短期譲渡所得金額が八八四、七六〇円であったのにもかかわらず、昭和五四年三月一五日前記保土ケ谷税務署において、同税務署長に対し、昭和五三年分の総所得金額が二二、五一一、一一七円、分離課税による短期譲渡所得金額が八八四、七六〇円で、これに対する所得税額が六、四五九、一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により昭和五三年分の正規の所得税額四一、六八二、四〇〇円と右申告税額との差額三五、二二三、三〇〇円を免れ
たものである。
(累犯前科と確定裁判)
なし
(適条)
所得税法二三八条一項、二項(懲役及び罰金の併科刑により処断)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条、一八条、二五条一項、刑事訴訟法一八一条一項本文、
(裁判官 朝岡智幸)